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FINAL FANTASY IV × 救声主
17年の時を経たフルリメイクに込めた“音”

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救声主

2007年12月17日インタビュー
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———今回「救声主」はどのような用途に使われましたか?

神谷: 曲と効果音は内蔵音源を使い、ボイスの部分に「救声主」を使用しました。マニュアルを読みつつ、実験しながらリクエストされた素材を作っていった形です。ボイスはイベント箇所だけですが、台詞のないイベントでは効果音をwavファイルで作って「救声主」で流すということもしました。実はもっと使いたい箇所もありましたがロムの容量の事情もあり断念しました。

救声主とは?
CRI・ミドルウェアの開発・販売するミドルウェアで、ニンテンドーDS向けタイトルに収録される音声を圧縮、再生します。少ない容量で、よりクリアな音声を実現することができます。既に採用タイトルも多く、ニンテンドーDSのタイトルを裏側で支えていると言えるでしょう。

———モノラルにパンニングを付けたいというご相談を頂き、もしかするとステレオとして使おうとしているのかなという予感はありました(笑)。

神谷: ボイスのなかでも、画面外から出るボイスにはパンが付けられればいいなあというのはありますね。

———今回は容量的なものから「救声主」を採用されたという理解でよろしいでしょうか? ブログを拝見すると1Gbのロムを採用されたようですが・・・

浅野: そうですね。残念ながらフルボイスではないのですが、ボイスをたっぷり収録しましたので。しかも、もともとロム容量がギリギリだったので大変でした。

高柳: 本当にギリギリですね・・・。残り容量は数十KBとかそういうレベルです(笑)。

———1モデル入れ忘れたとかあると、、、

高柳: ちょっともう無理ですかね(笑)。本当にギリギリでした。

神谷: こんな場で今更言うのもアレですが、、、本当はまだヘソクリがあったりします(笑)。効果音はゲームが完成するまで何個作るかって見え辛いので、最初に効果音の領域は何MBと決めて作りますが、どれ程の容量を必要とするのか分かりません。最後のギリギリになって本当に容量が足りなさそうだったら「しゃーねーなー、じゃあ・・・」って(笑)。ただ、どのセクションも大変なのは分かっていましたし、途中であれを削ってこれを削ってという試行錯誤もしました。それで「救声主」の音声もモノラルになっていますしね。

———ニンテンドーDSやLiteならではの工夫というのはありましたか?

神谷: 今回は『III』で経験があるのでそれを最大限に生かしました。まずはスピーカーでどこまで音が出せるかという点ですが、地鳴りのような音が出難いのは分かっていましたし、かといってキンキンの音を全開で出すわけにもいかないですよね。まず曲のあるシーンは曲ありきで、マニピュレーターの野田さんとも相談しながら、そのシーンに合うものを用意していきました。「救声主」に関しては波形が全部真っ黒になるくらい加工しました。ですので波形だけを見ると、きっと“なんじゃこりゃ”と思われてしまうかもしれませんが、実機で聴くと最適なものになっています。とにかく聴いては直しの連続でした。

———イヤホンなのかスピーカーなのか意識されましたか?

神谷: イヤホンなのかスピーカーなのかという点に関しては、自分はスピーカー派なので、それでバランスを取っています。会議でまず、旧DSなのかLiteなのかということから議論して、今回はLiteを基準にすることに決まりました。

イヤホンかスピーカーかは、ユーザーがどんな環境でプレイしているかという統計のようなものはないので、少なくともどちらで聴いても突っ込みが入らないように調整していきました。何にしても聞こえない音があるというのが大問題ですので。

———プログラマの高柳さんから見てDSというハードはいかがでしたか?

高柳: 容量に関しては、『IV』は当初の予定よりも大きくなってしまって、ほとんどのデータを任天堂が用意してくれている圧縮関連のライブラリに全て投げて圧縮して何とか収めたという形です。プログラム関係のファイルも圧縮して詰め込みました。

メインメモリに関しても3Dモデルを出す割には少ないのかなと感じました。その中でも、切り詰めて、工夫を重ねて、何とかイベントでポリゴン劇を実現したという感じです。

———「救声主」ライブラリが使用するメモリのサイズはいかがでしたか?

高柳: 特に気になりませんでしたよ。

———良かった(笑)。再生ハンドルは1個でいいからメモリは1byteでも減らしてくれ、という要望を頂くこともありますので。今回は救声主のクロスフェード機能は使わなかったと聞いてますし、アプリケーションによって必要ない機能もありますので、必要な機能をピックアップして、そのライブラリを個別にお出しすることも実はできます。

———ロード時間も『III』よりも短縮されているそうですね。

高柳: これに関しては本当は『III』のときにもやりたかったのですが、その時はメモリの問題があってファイル高速化のシステムが使えずにいました。前回はファイル数を少なくしたり、一つにまとめたり、圧縮して小さくしたり、そういう工夫で頑張っていったのですが、今回は何とかメモリを確保して高速化のシステムを導入できました。

———気が早いかもしれませんが、次回作でチャレンジしてみたいところがあれば聞かせてください。

神谷: ぜひ、全イベントのボイスもSEも「救声主」で実現してみたいですね。今回は途中で仕様変更があったりで実現できなかったのですが…。諸問題さえクリアできるのであれば全部「救声主」でいいじゃないかと。そうするほうが楽だし、質も上がるかと思います。

高柳: 今回実際に使ってみて、「救声主」は非常に使いやすいなあと感じました。次回は、もう少し救声主を上手く使って、イベントシーンでもSEなどはチクチク打って作っているので、「救声主」なら最初から最後まで音源を用意して流せるなあと思います。ただやはりこれもメモリや容量との相談になってしまいますが。

浅野: 『III』『IV』と作ってきて、イベントにボイスを入れて本当に良かったなあと感じています。これから次世代機向けのゲームならばボイスは当然だし、携帯機でも作りこんだイベントであればボイスがあって欲しいという風になると思いますので、これからもお世話になるかと思います(笑)。マスターアップまであと一週間という時に、緊急対応をお願いした際にもとても頼りになりましたし、「CRIが何とかしてくれるだろう」という心強さも感じました。次回は是非もっと早い段階から密に仕事ができれば良いなと思います。

———逆に「救声主」に対する要望があれば教えてください。

神谷: 使う上で一番困ったのは、エンコードしても音が出てくるのがアンプからで、実機で聴く為には一度高柳さんにデータを渡さなければいけなかったことです。もし高柳さんを経由せずに聴けるなら、もっと密に制作もできるかなと。

また、内蔵ストリームと違って、エンコードする時にリサンプリングされてしまうのも困りました。これは恐らくDS用に最適化された数字になっていると思います。それも大事ではありますが、音が聴けるか聴けないか、ちゃんとロムに収まるかというのも私達にとっては死活問題です。容量と音質でギリギリの落とし所を探るので、ストリーミングを使用する際に綺麗に聴こえるからといって常に最高音質で使うかというと、なかなか使わないですよね。

もう一つ、無音部分に乗っていたノイズを全部ミュート処理したんですが、数が多いので全てのファイルにその処理をするのは正直面倒でした。最終的には凄くコマ切れにしたデータを高柳さんに渡してプログラムに乗せてもらいました。

———ある程度のしきい値を作ってそれ以下なら完全な無音(波形の値=ゼロ)にして処理するという設定が出来るようにした方がいいですね。恐らく無音部分に乗った些細なゴミがエンコード時に高周波のノイズになってしまっているのだろうと思います。

———DSでこういうツールやミドルウェアがあれば、というのはありますか?

神谷: 手軽にサラウンドができるといいですね。本格的なものでなく擬似的なものでいいと思います。容量も軽くて、チャンネルもあまり必要としないものなら需要があるのではないでしょうか。あとはリバーブやディレイなどのプラグインですね。

———それではゲームを開発してみて、何か開発者の方にアドバイスみたいなものがあれば聞かせてください。

神谷:「救声主」という製品名には「声」と入ってはいますが、ボイス以外のことにも使えることはかなり多いので、是非皆さんも工夫して使ってみてください。

高柳: ほんとに導入も簡単にできましたし、こちらからメールを出したら、その日のうちに帰ってきて問題解決できたので良かったです。だから手厚いサポートには本当に助けられましたね。

浅野: 今日はたまたまこういう機会があって現場の声を伝えることができたのですが、こういうのでもっと密にやったらいいんじゃないでしょうか。こちらも今回は駄目モトで頼むようなところがありましたが、次回は是非最初から密にやらせて頂ければと思います。

戦闘シーン

戦闘シーン

———それでは最後に本作を楽しみにしている読者の方に一言お願いします。

神谷: 今回は折角入ったボイスですし、スキップせずに、豪華な声優陣とドラマに浸っていただけると嬉しいなあと思います。

高柳: 僕もイベントですね。ボイスも入って本当に盛り沢山です。見せるところはキッチリ見せるという、良いイベントに仕上がっていると思いますので是非楽しみにして下さい。

浅野: もう二人に言われてしまいましたが、見どころとしてはやはりイベントだと思います。DSのハードでよくここまでできたなあ、と思います。それも一つには救声主さんの技術があってこそで、ボイスも入れることができました。お陰で1Gbロムにきっちり入れることができました。DSというハードで最高峰のソフトが作れたという自負もありますので是非ユーザーの皆様に楽しみにしていて欲しいと思います。昔『FFIV』を遊んで思い入れのある方にもがっかりさせない自信はあります。

———本日は本当にありがとうございました!

スクウェア・エニックス本社にて収録

スクウェア・エニックス本社にて収録

(C)1991、2007 SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.
画面写真は開発中のものです

※当ページでは、ゲームニュース&コミュニティサイトiNSIDEにて掲載された記事をご紹介しています。

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