『シグマ ハーモニクス』の世界観を彩る音作りについて聞きました
プラットフォーム
導入製品
ファイルマジック / 救声主
———効果音でこだわっているのはどのような部分でしょうか?
細江: 主人公が「音使い」で、世界観的にも音が大事だと聞いていたので、効果音もどのような雰囲気のものにするかは悩みました。千葉から「刻印を取るときの音」「時を超えるときの音」のような抽象的で難易度の高いリクエストがあり、とりあえず作ってみるしかないという感じで作っていきました(笑)。リアルかどうかというと少し違うとは思いますが、DSではあまり使わないような波形や音も使いました。あまりDSというハードにこだわらず、良いものを作ろうという気持ちで音作りをしました。
細江氏
———タイトルも印象的ですよね。どのような意味が込められているのでしょうか?
千葉: ありがとうございます。でもその意味はゲームの内容に関わるので答えられません。ミステリーですから(笑)。「シグマ」は主人公の名前ですが、「ハーモニクス」は仲秋が出した案です。音楽がゲームのメインテーマとなっていますので、いい言葉がないかと探していた時にそのような提案があり、それが僕の考えていたイメージにぴったりはまったので採用しました。
千葉氏
■「救声主」はまさに救世主!
———今回、「救声主」を導入されたきっかけを教えてください。
千葉: 1Gbitのロムを採用することが最初から決まっていました。そのうち半分の容量をサウンドに割り当てることにしていました。制作が進んでいって、音や画が揃ってくると、ロムの容量が全く足りないことが分かりました(笑)。それもちょっとやそっとの工夫では対応できないような状況でした。そこで、他のプロジェクトでも実績のあった「救声主」を試してみることにしたんです。
千葉: すぐに実験することができて、出力されたファイルを見ると、かなり小さくなっていました。音質も満足のいくレベルで、まさに“救世主”だなと(笑)。沢山の曲を収録したい、それもストリームで、というところから必然的に辿り着いた選択だと思います。
———ちなみに、「救声主」はどの部分にご活用いただきましたか?
細江: 曲のすべてと、ボイス、効果音など、全般的に使っています。ボイスもかなり入っていて、ほぼフルボイスと言っても良いくらいのボリュームになっています。
———それでも一部削った曲などもあるそうですね。
浜渦: 容量が最初に想像していたよりもタイトで、初期に作った曲を一部短くしたものはあります。短くする以外にも色々な工夫をしました。それは遊んでもらったら分かると思います(笑)。正直に言えば、もっと入れたかったというのはありますが、満足のいく程度には収録できたと思います。
鈴木: 浜渦の作った素晴らしい曲を、容量が足りないせいで頭の16小節を削ったりするのは、本当に申し訳なくて・・・。すでに曲として成立している一部分を削るというのは最後までやりたくなくて、辛かったですね。
浜渦: 9月に出る『シグマ ハーモニクス』オリジナルサウンドトラックでは完全版が聴けますので、ぜひそちらもチェックしてみてください。
———「救声主」は音質的にはご満足頂けましたか?
浜渦: 圧縮されたものを聴いても、違和感はあまり無かったですね。もちろん圧縮率やビットレートにもよりますが、曲数とのバランスも考えた上で最適なものに仕上げることが出来ました。
鈴木: 周波数によって容量は全く変わるのですが、「救声主」は16kHzが使いやすいという話を他のプロジェクトの経験者から聞いていました。容量が計算しやすいこともありますので、今回も16kHzを採用しました。圧縮するとどうしても無くなってしまう音域がありますので、それでも綺麗な曲になるように、音作りを工夫して、アレンジと音質調整を行ったり来たりしながら、一曲ごとに最適解を見つけていきました。
———実は現在開発中の技術で「モノプラス」というものがあります。これは、モノラルの音声データを解析して疑似的にステレオとして出力するもので、こちらを利用していただければ、更にサウンドデータを圧縮できます。
———(「モノプラス」のデモを実演 )
千葉: データがステレオからモノラルになることで半分の容量になるわけですね。聴いた感じでは違和感もないし、これは魅力的ですね。
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