痛快で爽快な『モンスターギア』のマルチプレイバトルを盛り上げる「音」のカラクリ 音で誰の活躍か分かる効果音へのこだわり
プラットフォーム
導入製品
CRI ADX2 / CRI Sofdec2 / ファイルマジックPRO
森田:スマホゲームなので画面自体は手のひらサイズですが、恐らくモンスターは大きいうえに、広大なフィールドのなかで戦っているのだろうというイメージがあり、BGMを壮大なものにしました。
ただ、まだ当時は私も手探りで、スマホゲームなので手軽に遊べるような割とキャッチーでパカパカと戦っている楽しい雰囲気も取り入れていましたが、それが開発現場の方が抱くイメージとは違っていました。
久井:我々も最初は手探りのところがありましたので、お互いに色々な案を出し合って、現在の武器の重みが感じられるような効果音や、よりリアルで壮大なBGMに行き着くことができました。
森田:やはりアクションゲームですので、攻撃したときに爽快感が得られるような音で、なおかつBGMもバトルシーンでテンションが上がっていくような迫力が必要だと心掛けました。
『モンスターギア』のバトルシーン
——:効果音などは、具体的にどのように変更していきましたか。
久井:はじめは金属音のような感じでした。『モンギア』の世界には物質として金属が存在しなかったので、あまりガシャガシャした音は避けていただくように再度話し合いをしました。開発当初は我々もサンプルを用意できず、想像で作っていただき申し訳なかったです。
森田:そこから武器の重さや見た目で音の高さを微調整していき、一斉に攻撃するため今何の武器が鳴っているのか分かるようにしました。ハンマーは低めの音で、大剣はそれより少し高めの音、双剣はとにかく振り回している音といったように、聞こえ方が変わるように差別化を図りました。
——:今では割と軽やかな音になっていますね。なかでも印象に残っているBGMや効果音などはありますか。
森田:タイトル画面で流れるBGMです。「これから狩りに行くぞ」と気分が上がるように、金管楽器を盛大に使った楽曲になっていて気に入っています。意識したことは、ずっと聞いていても疲れず飽きのこないような曲を作ることです。
久井:クエストを始めるときに「ほら貝」のような音が鳴るのですが、あそこは結構なこだわりがあります。ちなみに曲の長さにもこだわっていて、たとえばホーム画面は1分半、バトルは長期戦になることも考慮して3分程度にしています。
■壮大なBGMと軽快な効果音の制作秘話
——:サウンドの開発についてさらに詳しくお聞きしたいと思います。まずはサウンドを調整・実装するにあたり、「CRIWARE」を採用した理由を教えてください。
秋葉:家庭用ゲームやスマホ向けの協力対戦型バトルRPG『デーモントライヴ』を開発していた時からすでに「CRIWARE」を活用し、優れていることは分かっていましたので、今回も採用させていただきました。サウンド・ムービー再生の部分で演出のクオリティを高く仕上げてくれる安心感があります。
——:本作ではサウンドミドルウェア「CRI ADX2」(※1)を使用したと思いますが、今回設定した使用コーデックや曲数について教えていだけますか。
秋葉:コーデックは「HCA-MX」(※2)です。BGMは14曲、効果音は220個ほどですね。
(※1)「ADX2」:高度なサウンド演出から細かい音の調整までツール上で直感的に行える統合型サウンドミドルウェア。最先端のゲーム制作のニーズ・ノウハウを反映している。独自開発の音声圧縮機能を持ち、音質の良いボイスやBGMなどを豪華に使ったアプリが実現可能。低レイテンシモード、音声再生遅延推測機能等、Androidの遅延対策にも対応している。
(※2)「HCA-MX」:再生時のデコード処理の軽量化に特化したコーデック
——:今回オーサリングツールを使用したのはスタジオカリーブさん側とのことですが、新しく使った機能などはありますか。
森田:はい。ダッキング演出(メイン音声が流れる際に他の音を絞って目立たせる行為)にADX2の「REACT」機能を使いました。『デーモントライヴ』のときは使用していなかったのですが、今回は音が同時に鳴る場面が多かったため、演出と音の問題解消というふたつの目的で、カテゴリ間での再生パラメータを制御する「REACT」機能を使用しました。
——:具体的に「REACT」機能は、ゲーム中のどういうシーンで使いましたか。
森田:バトルシーンはもちろんですが、ホーム画面でも使用しました。BGMが流れているときに、ガチャを回すなどほかのアクションをした際、そちらの音を目立たせることに使用しました。また、バトルシーンでは、みんなとゴチャゴチャになって戦っているときにギアバーストを発動させると、音がこもって迫力が出ませんでした。そこは発動のカットシーンが挿入されたタイミングでBGMを一瞬グッと絞って発動の音を際立たせ、カットシーンが終わったら、緩やかに戻していくという用途で使用しました。
ギアバースト発動
——:「ADX2」において、何か使用して便利だった機能はありますか。
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