2,000万台以上の組込み機器で活躍中!音声再生に役立つ「CRI D-Amp Driver」とは?
CRIWARE(シーアールアイウェア)は当社が展開するミドルウェア製品、サービスの総称です。創業から25年以上にわたって磨き上げてきた音声、映像に関する技術で世の中の色々な製品のクオリティアップと開発効率化に貢献しています。
本コラムではCRIWAREや当社の取り組みについてご紹介していきます。
※CRIWAREの基本情報を知りたい方はこちら
今回は組込み機器の音声再生に役立つ、サウンドミドルウェア「CRI D-Amp Driver」をご紹介します!

「CRI D-Amp Driver」とは?
CRI D-Amp Driverは家電や車などの組込み機器(※1)向けのサウンドミドルウェアです。一般的に組込み機器で音を鳴らすためには専用の音声ICが必要ですが、CRI D-Amp Driverを活用すれば、組込み製品の「頭脳」であるマイコン(※2)だけで、音声によるガイドが流せるようになります。皆様の身近なところだと、台所のガス警報器でガス漏れを知らせる音声を流したり、オフィスの複合機で多彩な通知音を鳴らしたりしています。CRI D-Amp Driverは多種多様な機器内で使用されており、2025年9月時点で、2,000万台以上の製品に組み込まれ、市場で大活躍しています。
※1組込み機器:パソコンやスマホとは異なり、目的があらかじめ決まっているコンピュータ機器を指します。
※2マイコン:マイクロコンピュータの略。製品の動作をコントロールする機器の「頭脳」の役割を担います。家電や車載機器など、組込み機器にはほぼ必ず搭載されています。
「CRI D-Amp Driver」の開発経緯
ある日、当社の社員が電子機器メーカーの方と雑談していたところ「マイコンだけで音を出せたら面白いのにね」という話題になりました。何気ない会話でしたが当社社員は「製品・事業になるかは不明、でも技術的には可能かもしれない」と開発に挑戦。試行錯誤の末、マイコンだけで音声を流す仕組みを完成させました。
その後、本取り組みの実用性や将来性が社内で評価され、製品化に至りました。こうして、CRI D‑Amp Driverは誕生しました。
「CRI D-Amp Driver」2つの特長
1.コンパクトで低コストに音声再生を
CRI D-Amp Driverは音声処理をソフトウェア上で行います。これによりハードウェアの部品を減らし、製品の小型化や製造コストの削減が見込めます。

2.ブザー音が音声ガイドに!
一般的に家電や医療機器などで使用されるのは「ピエゾスピーカー」と呼ばれるスピーカーです。安価・省サイズ・省電力が特長ですが、「ピー」という単純音しか出せず、どこから鳴っていて何をお知らせしているかがわかりませんでした。
ですがCRI D-Amp Driverを活用すると、今まで単音しか出せなかったスピーカーも「ガス漏れです!」と人の声を用いた音声ガイドができるように。ソフトウェアの力で、組み込み機器が普段使用しているピエゾスピーカーのまま、多様な音声でわかりやすいお知らせを報知することが可能です。


「CRI D-Amp Driver」今後の展望
CRI D-Amp Driverは家電や車、医療機器など、身近な機器の音をより良く、多様化する技術です。今後は通知音や案内音だけではなく、好きなアーティストの曲や声優の声まで、いろいろな音を楽しめるように開発を進めています。
例えば調理中に「もうすぐ、あたためが終わります」と電子レンジが話したり、カーナビが有名なあのキャラクターの声で「右に曲がってね!」と案内してくれたり。「え、こんな音まで出せるの!?」と驚くような、新しい「音の楽しみ方」の提供を目指します。
また、音の表現力を高める取り組みとは別に、低発熱や電力ロス抑制といった技術開発にも取り組んでいます。
この取り組みの一つが、GaN(窒化ガリウム)半導体を用いた「CRI D-Amp Driver × GaN」です。限られた電力やスペースでも安定した音声再生を実現することで機器の電力消費を抑え、環境負荷の低減を目指しています。
以上、組込み向けサウンドミドルウェアCRI D-Amp Driverをご紹介しました!普段はなかなか気づきにくい仕組みではありますが、音声を自由に、より便利にする製品です。身近な機器が音声案内をしていたらぜひ耳をすませてみてください。
今後も定期的にコラムを更新していきますので、どうぞお楽しみに!
(掲載日:2026年3月10日)