株式会社CRI・ミドルウェア(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 古川憲司、以下CRI)は、すべてのゲーム機をはじめ、モバイル等のさまざまなプラットフォームに対応したオーディオミドルウェア『CRI ADX™2』(以下、『ADX2』)を、2010年7月1日より提供開始致します。
『CRI ADX™』(以下、『ADX』) は15年にわたってゲーム開発者の皆様にご愛顧いただき、2,000タイトル以上に採用された、実績あるマルチストリーミング音声再生システムです。『ADX2』は、その『ADX』のメジャーバージョンアップ版として、CRIが満を持して送り出すミドルウェアです。
図1. 『CRI ADX2』ロゴ
『ADX2』は、従来版『ADX』のマルチプラットフォーム性をさらに拡張し、パフォーマンス面、機能面、ツール面を大幅に強化した「統合オーディオソリューション&マルチストリーミングエンジン」として生まれ変わりました。従来から定評のあるマルチストリーミング再生機構を強化し、ディスクメディアだけでなくフラッシュROMにも最適なストリーミング技術を搭載しました。また、サウンド制作から再生、デバッグまで、ゲームに必要なあらゆる「音」を上流から下流までカバーすることが可能になりました。プラットフォームごとに最適化したライブラリを用意しており、PlayStation®3やXbox 360®では300音のサウンド同時再生、ニンテンドーDS®では6万以上の効果音の瞬時呼び出しを実現します。
ゲーム開発に『ADX2』を使うことで、開発者の方々、ゲームプレイヤーの方々はさまざまなメリットを得ることができます。以下はその一例です。
【ゲーム開発者側のメリット】
(1)マルチプラットフォーム開発時のコスト削減や納期短縮を手軽に実現できる。
(2)CPU負荷やメモリ容量を気にすることなく、大量のサウンドを再生できる。
(3)1つの音素材からバリエーション豊かなサウンドを実現できる。
(4)データ圧縮により、同じデータ容量の中により多くのコンテンツを収録できる。
(5)ロード時間を手軽に短縮でき、ユーザビリティの高いゲームを開発できる。
【ゲームプレイヤー側のメリット】
(1)リッチなサウンドや大量のボイスが収録された臨場感あふれるゲームが楽しめる。
(2)携帯ゲーム機で、据え置きゲーム機と変わらない高音質のサウンドが楽しめる。
(3)豊富なステージや多数のキャラクター等、コンテンツが充実したゲームが楽しめる。
(4)ロード時間が短くストレスのないゲームを楽しめる。
(5)ダウンロード型ソフトの容量が圧縮され、より多くのコンテンツを記録メディアに保存でき、ダウンロード時間も短縮される。
■『ADX2』のおもな特長
(1)マルチプラットフォーム対応
多機種間でサウンド制作の共通化を実現しました。ボタン1つで複数のプラットフォーム用サウンドデータが出力でき、プラットフォームごとにサウンドデータを作り分ける必要がありません。
対応プラットフォームは現行のすべてのゲーム機(Wii®、PlayStation®3、Xbox 360®、PSP®、PSP® go、ニンテンドーDS®、ニンテンドーDS®i、PC等)をはじめ、iPhone®やiPad、Android™端末等のスマートフォンや、業務用アーケード、各種組込み機器等をカバーします。またニンテンドー3DS™など、今後発売される次世代機にも順次対応致します。(プラットフォームごとのリリーススケジュールは巻末をご参照ください。)
(2)「高機能化」と「低CPU負荷・省メモリ化」を両立
従来の『ADX』に比べ大幅な機能向上・機能追加を行いました。同時に、ライブラリの内部構造を大きく見直すことで、低CPU負荷、省メモリ化を実現致しました。
(3)直感的なサウンド制作
直感的かつ操作性の高いサウンドオーサリングツールで、柔軟なサウンド制作を実現しました。インタラクティブサウンドを手軽に実現する独自コンポーネント「AISAC」をはじめ、タイムライン上にサウンドを配置できる「シーケンス作成機能」など、バリエーション豊かなサウンド制作が容易に実現できます。
また、従来『ADX』で対応していたBGM・セリフ・環境音に加え、『ADX2』では「効果音」にも対応しました。ゲーム内のすべてのサウンドを『ADX2』で管理できます。
図2.サウンドオーサリングツール
【『ADX2』に搭載される新機能】 (1)高音質・低負荷の新音声コーデック「HCA」 独自コーデック「HCA(High Compression Audio)」で高音質・高圧縮(1/6~1/12)はもちろん、同等の圧縮率を持つコーデック(MP3、AACなど)と比べて極めて低いCPU負荷を実現します。負荷変動も最小に抑えており、ゲームへの組み込みが容易です。また、複数音の同時再生時の負荷を1/5にまで削減するアルゴリズム「HCA-MX」によって、ハイスペックなマシンでは数百音を、携帯ゲーム機などにおいても数十音の同時再生を低負荷で実現します。 (2)フラッシュROMメディアに最適な「マイクロストリーミング」 波形データを細分化し読み込むことで、複数の音声データを同時に、遅延なく再生できます。フラッシュメディアを搭載したニンテンドーDSやPSP、iPhone / iPad、組込み機器等のサウンド用メモリの節約やCPU負荷の軽減に貢献します。 (3)ストリーミング音楽が自由にコントロールできる「アダプティブ・ミュージックシステム」 従来MIDIの世界でしか行えなかった複雑な処理を、ストリーミング音楽で実現できるようになります。複数のメロディトラックやパーカッショントラックを自由に入れ替えることができる「マルチトラック制御」、テンポを変えずに転調が可能な「キー変更」、音程を変えない「テンポ変更」など、ストリーミング音楽での表現の可能性を無限に広げます。 (4)ゲームプレイをしながら各種パラメータを調整できる「インゲームプレビュー」 ゲーム中に再生されるサウンドの音量やパン、エフェクトなどのパラメータ設定は、ゲームプレイをしながら調整するのが効率的です。『ADX2』では「インゲームプレビュー」機能を搭載し、充実したデバッグ環境を提供します。 (5)データ圧縮に対応 以前からご要望の多かったデータ圧縮に対応し、データ容量の削減、ロード時間の短縮を実現します。 【プラットフォームごとの特長】 (1)PlayStation3 / Xbox 360 ・サブCPUによるデコードで、メインCPUの負荷がゼロに ・同時発音300音を実現 ・ストリーミング音楽をMIDIのように自由にコントロール(アダプティブ・ミュージック) ・データの共通化で、マルチプラットフォーム開発を強力に支援 (2)Wii ・Wiiのハードウェアを活用した、CPU負荷の低いサウンド再生を実現 ・ドルビー®プロロジックⅡに対応 ・Wiiリモコンからの音声出力に対応 (3)PSP / PSP go ・PSPのハードウェアを活用した、CPU負荷の低いサウンド再生を実現 ・メモリースティック™へのデータインストールに対応し、ロード時間の短縮に貢献 (4)ニンテンドーDS / ニンテンドーDSi ・ニンテンドーDSのハードウェアを利用した、CPU負荷の低いサウンド再生を実現(1音あたり0.2%) ・サウンドバンク管理が不要(マイクロストリーミング機能) ・6万以上の効果音をメモリ上に常駐せず瞬時に呼び出し可能 ・16音同時再生時でも、メモリ使用量は256KB以下 (5)iPhone / iPad、Android等 ・数十音の音声を同時に再生可能 ・データ圧縮でアプリ容量の削減に貢献 |
『ADX2』は上記のように大幅な機能向上を実現しながらも、価格面では従来『ADX』と同じライセンス料金でご利用いただけます。一括ライセンス方式、ロイヤルティー方式という柔軟な価格体系を用意しており、タイトルごとの規模に応じてお選びいただけます。
■ プラットフォームごとの価格設定
・ニンテンドーDS ・・・ 37万円~
・その他家庭用ゲーム機 ・・・ 75万円~
・モバイル ・・・ 12万円~(いずれも商標表示時、税別)
『ADX2』は無償で試用、評価が可能です。試用にはフル製品版をお使いいただけます。試用のお申し込みは、当社ウェブサイト、お問い合わせフォームよりお申し込みください。
■『ADX2』試用のお申し込み(無償)
https://www.cri-mw.co.jp/contact/form/index.cgi?type=trial
■『ADX2』製品紹介ページ
http://www.cri-mw.co.jp/adx2
【ご参考】『ADX2』対応プラットフォームおよび提供時期
・2010年7月1日リリース
Wii、PlayStation3、Xbox360、PSP / PSP go、ニンテンドーDS / ニンテンドーDSi(※1)、PC
※1 ニンテンドーDS / ニンテンドーDSiについては、一部機能の限定版をリリース致します。
・今後リリース予定
iPhone / iPad(2010年秋)、Android、Windows® Phone、アーケード、各種組込み機器、
ニンテンドー3DS、次世代ゲーム機など
CRI・ミドルウェアは、多彩なツール&ミドルウェア製品群『CRIWARE®』を通じて、ユーザビリティの向上、開発工数削減やコスト削減、クオリティ向上のお手伝いを致します。開発者の皆さまがコンテンツの中身の創造・制作に専念して頂けるような環境の実現をお約束致します。
本件に関するお問い合わせ先![]() 広報: 幅(はば)、尾沢、小柳 E-mail: press@cri-mw.co.jp URL: http://www.cri-mw.co.jp/ |
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