導入事例

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株式会社カプコンインタビュー
ADXとSofdecが、ゲーム開発者の手で進化する!
音と映像のマジック、究極の『アウトモデリスタ』ワールド

プラットフォーム

PlayStation2

導入製品

CRI ADX / CRI Sofdec

2002年10月1日インタビュー

ADXで、開発機材のコストダウンに成功!

司会: では、CRIのミドルウェアを使用した感想を教えて下さい。まずは、ADXからお願いします。

上山: これは、もう、実際にプログラムに組み込んで使用した人間から言うのが一番ですよね? というわけで、山崎くん!

山崎: はい。実は、第一開発部の戦略、また、カプコンとしての戦略としても、マルチプラットフォーム戦略が大前提となっているんです。この戦略を採っていくためには、まさにうってつけのミドルウェアでした。

やっぱり、ゲームのクオリティを上げて行くうえで、マルチストリームやファイルの裏読みといった機能により、インターフェースとしてユーザ側にとって一番理想的な形、無理や不自由を感じない形を実現できたのがすごくありがたかったですね。他社の商品と比べてみたり、自社の技術を探ってみたりもしたんですけど、正直言って、かなわなかったですね(笑)。想像以上に良かったです。

押見: マルチプラットフォームに特定のタイトルをリリースしていくのは、ゲーム会社にとって「ストロングスタイル」だと思うんですよね? 従来のゲーム会社って、やっぱりプラットフォームごとに割ってタイトル展開するのが一般的だったじゃないですか。これはこっち、あれはあっち、って。

上山: 確かに。でも、「やむをえず」って側面もありますよね。作り手からすると、なるべく多くのユーザさんに遊んでもらいたいですからね。

山崎: マルチプラットフォーム戦略を採っている良いところとしては、各プラットフォームの「特徴」がよく見えてくるっていう点ですね。なにが得意でなにが不得意か、っていうところが把握できてくるんです。そうすると、このハードにはこういうアプローチが適している、とかいうことが分かってくるんです。

先ほど申し上げたとおり、ウチは完全縦割り型の開発部制をとっておりますので、マルチプラットフォーム戦略を前提にしている部署もあれば、特定のハード専門の部署もあるんです。そういった各部に、複数プラットフォームの比較情報をすみやかに提供できたというのは大きいですね。

上山: そういう意味でも、マルチプラットフォームにミドルウェアが用意されていると言うのは嬉しいですね。一つのミドルウェアを複数のプラットフォームで共通して使えるというのは、こちらのマンパワー的にも非常にコストパフォーマンス良く回していけますからね。

山崎: あと、良かった点といえば、機材がすごく安く済んだということですね。

押見: 安く済んだ??

山崎: 普通、3ハードをやろうと思った場合、機材は「3ハード×人数分」必要になってきちゃうんですね。でも、CRIさんのミドルウェア使ったら、これを変えることができたんですよ。

例えば、Aというハード向けにゲームを作る時も、別のBというハード向けにまず作って、それをほとんどそのままAというハードに持ってくることが可能になったんです。開発環境の移行がスマートにできるんです。

上山: ぶっちゃけて言うと、ウチで使っていて一番使いやすいなと思ったのが、ADXのPC版なんですよ(笑)!

押見: ハッハハ(笑)。いやぁ、実は私もそんな気はしていたんですよ。実際、私自身がなにか機能追加や修正を行う時に、PC版をいじって、それを各プラットフォームに持っていく、っていうフローでやっていたんですよ。ただ、このPC版、正式には最近リリースしたばかりなんですよね。結構前からあることはあったのですが、動作保障が結構ツラくて、なかなか出せなかったんですよね。

上山: でも、ある意味、開発ツールとしては最強なんですよね、PC版って。プラットフォームの制限が無いですから。

押見: 昔は、PCのスペック自体がコンソールよりも劣ってた時代があったじゃないですか。その当時はちょっと苦しかったんですが、今となっては全然問題ないですよね。

上山: 確かに、まったく問題ないですね。どうしてもPCの横に各プラットフォームごとの開発機材を置いて、っていう開発環境になりがちなんですが、ADXだとその必要性がなくなるので、すごくオイシイ話ですね~。まぁ、最終的には開発機材が必要になるんですけど、、。PCだけでかなりの部分の開発が進められるのは非常に助かります。

山崎: 特に、曲まわりやファイル管理といった部分で、こうした環境がすぐに構築できました。ただ、SEについては、弊社独自の別のドライバで作っていたんですけど、これがどうしても開発が遅れてしまいましてね。最近、ようやくマルチプラットフォーム化ができてきたので、これからは改善されていくとは思うのですが…。

上山: SEドライバのマルチプラットフォームも、実はある意味、御社のADXに合うように作っておけばまず問題ないだろう、って感じで進めていたりするんですけどね(笑)。

押見: なるほど(笑)。それにしても、御社を見ていて「すごいなぁ」って思うのが、多ハードへの展開の速さなんです。あるハード向けのタイトルがものすごいスピードで、別ハードで発売されるじゃないですか?何でこんなに早くできるの?って、いつも驚愕しているんですよ!

山崎: 許可さえ下りれば、TGS(※1)とかですべてのハードを並べて出展したろか?なんて思ってたんですけどね(笑)。

(※1)TGS: 「東京ゲームショウ」のこと。(社)コンピュータエンターテインメント協会主催によるゲームの祭典。詳しくはこちら

上山: その気になれば、やれますね。

山崎: 全部、きちんと動いてますよって。

上山: さらに、全部、通信でつながってますよ、ってやりたかったですね(笑)。

押見: ハハハハハ(笑)。

山崎: 実際、可能でしたからね!

上山: それが、マルチプラットフォーム戦略の究極的な意味なんですよ。どうしてもセールスはプラットフォームの普及台数に縛られてしまいますけど、マルチプラットフォームで通信できれば、普及台数に関係なく、楽しめるじゃないですか。

押見: 本当にそうですね~。ウチとしても、御社のスピーディなマルチプラットフォーム展開に貢献できて嬉しい限りです。そうそう、スピーディといえば、ゲームキューブ版の「CAPCOM vs SNK 2 EO(※2)」、あの時もすごかったですよね? だって、発売直前になっていきなり「実はもう出来ちゃってるんですけど…」って言われて(笑)。それまでウチのADX使ってるなんてまったく知らなかったですからね。

(※2)CAPCOM vs. SNK2 EO: 上記ソフトのニンテンドーゲームキューブ版。GC-ISMという必殺技の一発入力機能を新搭載した。詳しくはこちら

山崎: ハハッ(笑)。あれに関しては、詳しいことは言えないのですが、本当に「衝撃的なスピード」で出来ました。

上山: それも、やっぱりADXのおかげなんですよね。ADXがなければ、サウンドシステムやファイル管理システムといったものを一から作り直さなきゃいけなくなってしまうわけですから。

押見: とにかく、しつこいようですけど、カプコンさんのスピードにはいつも驚かされますよ。きっと泣いていらっしゃる方もたくさんいるんだと思いますけど…。

上山: いますね、たくさん。

山崎: かなり、ね(笑)。

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