導入事例

謎惑館~音の間に間に~ イメージ画像

外部との連携で技術的困難を乗り越えた!「オト」が主役の『謎惑館』開発秘話

プラットフォーム

ニンテンドー3DS

導入製品

CRI ADX2

2011年8月30日インタビュー
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———今後気になる技術などはありますでしょうか?

小島:どうしても物量は増していく方向なので、それを少しでも軽減するような、リアルタイム処理の研究は進めていきたいと思っています。

————立体音響ではどうでしょうか?
北村:直接的ではありませんが、立体音響をやっていて、音響に関する心理学や生理学の分野が気になりました。最終的にはプレイヤーにどう響くかという事ですから。

小島:進化の方向として心理的なものを取り入れるというのは必要だと思います。ただ、それを企業の中で研究開発していくというのは簡単ではありません。開発ラインは定期的にゲームを開発しており、研究に多くの時間が割けないためです。そういう意味では外部の企業や研究機関の専門家と上手くお付き合いをしていくことが必要だと思います。

———『謎惑館』として今後の展開で考えられていることはありますか?

岡田:今のところ何か具体的に動いているものはありません。でも、シナリオはあと2、3本作れるくらいあります。合宿の成果ですね(笑)。

———カプコンのサウンドの皆さんでやられているサウンドスフィア(http://www.capcom.co.jp/sound/)の活動についても教えていただけますか?

岡田:サウンドスフィアはカプコンのサウンドメンバーで情報発信しているサイトです。サウンドの紹介だけでなく、将来ゲームサウンドの職に就きたい、と考えている人に向けてのメッセージも含んでいます。ゲームが技術進化・多様化していく中で、印象に残るサウンドを築くことが容易ではなくなってきていると思います。それは将来ゲーム開発者を目指す人も少なからず感じていると思うので、私達がやっていることをきちんと発信するのは意味があることだと思っています。カプコンはSE(効果音)に並々ならぬ力を入れているということもあり、エンターテインメントの確立に向けて、サウンドとしてどういった部分に注力しているかなども紹介しています。

サウンドスフィアのウェブサイト

サウンドスフィアのウェブサイト

———岡田さんのサウンドマネージャーという肩書きも珍しいですね

岡田:専門として在職する会社さんは少ないと思いますね。カプコンでも4年前に立ち上げたばかりです。カプコンはサウンドスタッフだけでも50数名を超え、専門的なマネジメントの必要性を感じ始めました。近年はハードのスペック向上や組織体の拡大などを受け、業務過多になりがちなので、マルチタスクとして全体の作業バランスが取りにくくなってしまいます。そこでタイトルのサウンドマネジメントやサウンドプロデュース機能、また組織マネジメントといった領域のためにサウンドマネージャーという職種が作られました。国内外の外注管理業務などもやっています。現在6人で頑張っています。

小島:各社でサウンドの作り方はかなり差が出る部分だと思います。カプコンは外部の会社さんの力も借りていますが、かなりの部分を社内で行い、ゲーム開発の初期段階から入っていきます。なので人数もかなり多くなっています。

———それでは、最後にまだ遊んでいないゲームユーザーさんに一言をお願いします

寺畑:最近は高スペックなハードから携帯機まで、サウンドの存在感はかつてよりも増していると思います。我々がすべきことはサウンドでももっともっとアピールしていって、体感してもえるような環境を作ることです。是非サウンドにも注目して欲しいと思います。

小島:『謎惑館』では静的だけでなく、動的な立体音響をも実現するというかなりチャレンジングな戦いをしたので、そこを是非体感して欲しいと思います。また、CRIさんのミドルウェアのお陰で多彩なBGMを載せることができたので、そこも楽しんで欲しいです。

野中:3DSのいろんな機能を極力盛り込みながらトライした作品です。実際触らないと魅力が伝わらないにくいので、ぜひ体験版を遊んでみて下さい。

北村:普通のゲームとは一風変わってて新鮮な体験が出来た、とおっしゃっていただける方も多いので、ゲームという固定概念から離れてこの世界を楽しんでみて欲しいです。

岡田:まずは立体音響というものを知っていただいて、ゲームとしてだけじゃなくて一つのエンターテイメントの形としてプレイしてもらえれば嬉しいです。ゲームという垣根を超えて『謎惑館』の世界に入り込んでもらえるんじゃないかと思います。

———最後にゲーム開発者の皆さんにも一言メッセージをいただけますでしょうか?

寺畑:我々としましては、基本的な技術は可能な限りオープンにし、共有・協力することによって、より良い環境をつくることができればと考えています。その上で、それぞれが創造性を発揮し、サウンドの表現の幅を広げることによって、業界全体を盛り上げていきたいと思います。これからも、ぜひ一緒にがんばりましょう。

小島:本当にコアな技術を開示するというのは会社の壁もあり難しいかもしれませんが、効率的な仕事の進め方や考え方などを交換しあって、ユーザのみなさまに喜んでいただける良い物を作っていっていければいいなと思っています。ぜひ宜しくお願いします。

野中:最近では段々とオープンになりつつありますが、もっと会社間の交流はしたほうがいいかなと思っています。内に篭っていると俗に言うガラパゴス的なものになってしまいますし、普段から交流を広げて皆で成長していければと思います。

北村:それぞれの技術を専門として研究している方と協力することで、革新的なことができます。引き出しを蓄えて活用して、それを更に技術交流することで日本全体のゲームサウンドやゲームそのものを盛り立てていければと思います。

岡田:産学連携、産産連携も含め、手を取り合いながらの技術力邁進や効率的なプロジェクトマネジメントを行うことで、より面白い何かを創り上げる部分で切磋琢磨しながらゲームサウンド業界が発展していけばと思っています。これからも一緒に頑張っていきましょう!

———本日はありがとうございました!

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