導入事例

ドラゴンボールZ バーストリミット (バンダイナムコゲームス) イメージ画像

限界突破!ドラゴンボールへの愛×次世代機で実現した『ドラゴンボールZ バーストリミット』インタビュー

プラットフォーム

Xbox360

導入製品

CRI ADX / CRI Sofdec / CRI Audio / CRI Clipper

2008年5月29日インタビュー

バンダイナムコゲームスの社内ライブラリが果たした役目

———バンダイナムコゲームスさんの社内ライブラリはどのような設計思想で作られているものなのでしょうか?

冨澤: ハード毎の違いを意識せずに開発できるように作られたもので、PS2、Xbox、GCという3つのハードがあった2001年頃から歴史があります。元々、ナムコの中で使っていたものが、バンダイナムコゲームスとなったことで、今回のこういう縁となりました。

ライブラリの立役者、バンダイナムコ 冨澤氏

ライブラリの立役者、バンダイナムコ 冨澤氏

この社内ライブラリの設計思想として一つあるのは、現場のプログラマーにあまり干渉しないということです。今作でもグラフィックの根幹の部分にはこの社内ライブラリを利用していただいていますが、ゲームのフレームワークのような大枠の部分では、ディンプスさんがこれまで独自に培ってきた技術を使われたという形です。社内ライブラリと開発現場の技術を上手く線引きすることが重要だと思っています。

後藤: ミドルウェアによっては、開発のワークフロー自体をそのミドルウェアの色に染めないと使えないものもありますよね。「ゲームのフレームワークまで全てミドルウェアでやります」、となると今までの資産が使えなくなってしまいます。その点、バンダイナムコゲームスさんの社内ライブラリにしてもCRIさんのミドルウェアにしても、機能として独立して使える形になっているので非常に使いやすかったです。

「ドラゴンボール」と共に歩んできたCRIWARE—7年&11作目は信頼の証

———「ドラゴンボール」シリーズでは『ドラゴンボールZ Sparking!』を含めて11タイトルにADXを使っていただいていますが・・・。

三戸: 今はバンダイナムコゲームスという形になりましたが、「ドラゴンボール」はずっとバンダイが作ってきたタイトルで、バンダイは基本的に内製の開発ラインというのは無い会社なんです。ですので、色々なソフト会社さんと一緒に仕事をする機会が多くて、「Z」シリーズであればディンプスさん、「Sparking!」シリーズであればスパイクさんと一緒に作ってきました。その中で開発会社さんから「ADXを使いたい!」という強い要望をいただくことが多いですね。もちろん自社で努力すれば技術の蓄積にもなると思うのですが、それよりもADXやSofdecのような信頼できるミドルウェアを使った方が確実に効率的な開発ができると思っています。

三戸: また、「ドラゴンボール」をはじめとする当社のキャラクターもののタイトルに関してはスケジュールがきっちり立てられて進行しています。「ドラゴンボール」シリーズも年間に数種類のタイトルが出ますので、スケジュールを厳守するのが大原則です。そういう意味でも、効率的に作業が出来て工数も見えやすくなるので、ミドルウェアは積極的に取り入れることにしています。

ディンプス 藤本氏

ディンプス 藤本氏

藤本: ハードがどんどん進化し、複数のタスクを同時並行的に行わなければいけない、という時にADXの存在は大きいです。例えばBGMが鳴っているところにボイスが鳴って、そこに映像を出して、これらを同時に裏で処理する…、そういうとても大変な部分がファイルシステムとして集約されているような気がします。恐らく他のメーカーさんからもそういう複数の処理を同時にこなす「阿修羅的な」ソフトは出てくるのかもしれませんが、CRIさんのミドルウェアには一日の長があると思いますね。当社のようなデベロッパーはコンテンツ開発がメインとなりますので、重要な技術部分の開発負荷というのはどうしても重くなってしまいますからね。

———ミドルウェアを利用して逆に不満に感じた点などはありますか?

加茂: 今回は「ドラマ」と呼ばれるシーンを400ほど作ったのですが、その一つ一つに音付けや音量調整をかけるのが非常に大変だったので、複数人で作業を分担しました。その際に、個々の開発環境をミドルウェアに合わせて同じものに揃える必要がありました。

青木: 次世代機は開発規模が大きくなってきていますから、たとえ、ツールを使ったとしても一人でできる作業には限界があります。今まさに作業をシェアすることや、環境に依存せず使えるといったことが求められてくるのではないでしょうか。更にシェアして作業した場合に問題として挙がることは、一人一人のクオリティの差ですね。そういう部分をコントロールできるツールやアプリケーションの必要性を感じています。また、機能的に向上するというよりは、ツールの使いやすさや手触りといったツール自体のユーザビリティの向上が今後求められてくると思います。

———ツールやミドルウェアも一人で使う時代ではなくなってきているということですね。大規模開発のための作業のシェアリングを前提としたユーザビリティの確保を今後の課題として対応していきたいと思います。

———次に、具体的にCRIWAREをどの箇所に使われたのか教えてください。

藤本: 「Sofdec」はオープニングムービーとエンディングムービー、それからメニュー画面でのムービー再生に使っています。特にメニュー画面では、ムービーにα値(透過情報)を持たせて再生する「αムービー」という手法を使って、少し変わった演出をしています。ゲームをプレイされるときにぜひ注意深く見てもらいたいですね。

メニューではαムービーを使用

メニューではαムービーを使用

———「ADX」と「CRI Audio」はどのように使われましたか?

加茂: 「ADX」はファイルシステムとして使いました。5.1chサラウンドを実現するためにも活用しています。また、SEやボイスデータの作成には「CRI Audio」を使っています。

———「AISAC(※)」は使われたのでしょうか?

(※)AISAC・・・「CRI Audio」に搭載されている、ゲームプレイヤーの操作によってリアルタイムに変化するインタラクティブサウンドを実現するためのコンポーネント。

大島: 例えば、悟空などキャラによって変身した時に声が変わります。この部分に「AISAC」を利用しています。また、パンチを出す際のボイスに差を付けたりするためなどにも使っています。技が当たる「バシバシッ」というような音にもAISACによってわずかにランダムピッチや位置移動を設定することで、微妙な変化を付けています。これを人の手でやろうとすると大変ですが、「CRI Audio」で効果的な演出ができました。

AISACでバトルの臨場感をアップ

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