導入事例

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株式会社ヒットメーカーインタビュー
ゲーム史に革命を起こした「WORLD CLUB Champion Football」シリーズ
アーケードゲームという分野で、ミドルウェアが果たす役割とは?

プラットフォーム

アーケード

導入製品

CRI ADX / CRI Sofdec

2003年8月27日インタビュー

ドリームキャスト版「クレイジータクシー」はADXがなければ発売されなかった!?

押見: 「絶対に移植はムリ」とおっしゃっていましたが、でも、実際にドリームキャスト版クレタクは発売されましたよね?

奥田: はい。でもそれは、実はADXのおかげなんです!

押見: えっ? そうなんですか?

奥田: はい、そうなんです。広大なマップデータを細かいファイルに分けて、ADXのファイルアクセスの仕組みを利用して、それを先読みしています。

押見: なるほど…。

奥田: NAOMIではROMからのストリーミングができますが、ディスクメディアではそれが出来ないと思い込んでいました。そんなときに、ADXを使えばそれが実現できることを知り、すぐに試してみたんです。これが上手くいったので、ドリームキャスト版が発売できた、というワケなんです。そのときの感想をひとことで言うと、「すげ~じゃん、ADX!」って感じでしたね(笑)。

押見: ありがとうございます。実は「クレタクは画期的な物凄いことをやっている」という噂はさまざまなプログラマーさんから聞いた事があります。それがADXによって実現されていたんですね。ドライブゲームということで、やっぱり、走り続けながらも、絶えず次に表示すべきマップデータを読み込んでいるんですよね?

奥田: はい。まさにリアルタイムに先読みをやっています。先読みが間に合わなければ地形が表示されなくなってしまいますから、工夫が必要ですけどね。

押見: アーケード版のマップも本当に広いものでしたけれど、ドリームキャスト版に収録されたオリジナルマップがありましたよね? あれもとてつもない広さで、しかも高低差も激しいものでしたよね?

奥田: はい。DCのオリジナルマップは、まさにADXだからこそ実現できるマップなんです。アーケード版のマップはすべてオンメモリーでしたから、あれが限界だったんです。でも、ドリームキャストではADXを使ってどんどん先読みが出来るようになったので、その制約を超えることが出来るようになった訳です。容量の壁がなくなってしまったので、さらに複雑で広大なマップに挑戦することができるようになり、その結果があのDCオリジナルマップということです。

押見: 移植ができるようになったばかりか、さらに凄いものを作れるようになった、と。

奥田: はい。まさに、ADXのおかげですね。ADXがなかったらドリームキャスト版は出せなかったと思います。

押見: ヒットメーカーさんは、主にアーケードを中心に手がけられていると思いますが、アーケード機とコンシューマー機のゲームの作り方には違いがあるものなのでしょうか?

奥田: そうですね、アーケード機に特有のいろいろと気にしなければならないことはたくさんあります。その点で、クレタクに関しても、実は今でも心残りがあるんです。それは「Now Loading」についてです。

押見: Now Loading?

奥田: はい。最近のアーケードゲームでは、すっかり「Now Loading」が珍しくない文化になってきてしまっていますが、個人的には、アーケードを作っている人間にとって「Now Loading」はご法度だと思っています。私自身、「Now Loadingは撲滅しよう」と社内でも声高に伝え続けています。

押見: やっぱり、アーケード機での「Now Loading」って良くないものなんでしょうか?

奥田: はい、そう思います。私たちが相手にしているお客様はプレイヤーだけじゃないんです。そのマシンを導入してくれたお店の方もお客様なんです。例えばの話ですが、一回3分のゲームを2分半にすればその分マシンの回転率は上がりますよね。ですから、プレイヤーの満足度を損ねることなく、お店の方のためになるべく回転率を上げていく、というゲーム作りが必要になってくるんです。そういうしのぎを削っている状況で、やっぱり「Now Loading」は厳しいですよね。

押見: 確かにそのとおりですね。しかも「Now Loading」中はプレイヤー自身も遊べないわけですから、誰にとってもマイナスですものね。

奥田: アーケードって、時間に関してはとてもシビアなものなんです。あらゆる「選択画面」に制限時間が設定されていますよね。あれにもきちんと意味があるんです。

押見: 目立たない部分とはいえ、「Now Loading」を少なくしていくことはとても重要なことですよね。

奥田: 実は、セガのゲームに「Now Loading」が多かったりするんですけどね(苦笑)。確かにやむを得ず仕方なく、というケースもあるとは思いますが、なるべくプレイヤーを待たせない配慮は忘れたくないですね。起動直後は仕方ないとしても、ゲーム中での「Now Loading」は避けるべきだと思います。もちろんこれはアーケードかコンシューマーかを問わず、ですけど。そういう意味でも、もっともっとADXが浸透して「Now Loading」が減っていくといいなぁ、と思います。

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